IP枯渇問題に関連する用語

目次

プライベートIPアドレス

プライベートネットワーク内において、自由に使用できるIPアドレスです。
このIPアドレスを含むパケットをインターネット上に送出してはいけません。
以下、推奨されるプライベートIPアドレスです。

  • 10.0.0.0 〜 10.255.255.255
  • 172.16.0.0 〜 177.16.255.255
  • 192.168.0.0 〜 192.168.255.255

NAT(Network Address Transration)

NATは、プライベートIPアドレスグローバルIPアドレスに置き換えるルータの機能です。
NATでは、プライベートIPアドレスグローバルIPアドレスは一対一に対応付けます。

IPマスカレード

IPマスカレードは、プライベートIPアドレスグローバルIPアドレスに置き換えるルータの機能です。
IPマスカレードでは、IPアドレスに加えてポート番号も置き換えることで、複数のプライベートIPアドレスを一つのグローバルアドレスに対応付けます。

CIDR(Classless Inter-Domain Routing)

CIDRは、複数のクラスCのサブネットを束ね、一つの大きなサブネット(スーパーネット)として扱う手法です。
CIDRの目的は、IPアドレスを無駄なく使用することと、ルータの処理負荷を軽減することです。
例えば以下のように、サブネット192.168.0.0/24とサブネット192.168.1.0/24を束ねます。

上図のとおり、2つのサブネットの左から23ビット目までのビット列は同一です。したがって、左から23ビット目までをネットワークアドレスとすることで、二つのサブネットを束ねた新たなサブネット192.168.0.0/23を作成しています。

VLSM(Variable Length Subnet Masking: 可変長サブネットマスク)

VLSMは、IPアドレスを無駄なく使うため、サブネット毎に異なるサブネットマスクを使用する手法です。
VLSMを行うには、ルータの経路情報の交換にクラスレスルーティングプロトコルを使う必要があります。例えば、OSPFはクラスレスルーティングプロトコルです。

IPv6

IPv6IPv4の後継技術で、アドレス空間を128ビットに拡張することでIPアドレスの枯渇に対処します。
また、IPv6では、IPsecの対応が必須となるなど、セキュリティも強化されています。