IPv6のアドレス

IPv6のアドレスは128ビットの数値です。

目次

IPv6アドレスの記述方法

IPv6のアドレスは、16進数で16ビットずつ「:」区切りで記述します。
例えば、以下のように記述します。

FFFF:FFFF:0:0:0:0:0:FFFF

また、0が連続する場合には省略して「::」と記述できます。ただし、省略できるのは一か所のみです。
例えば、上記のアドレスは以下のように省略して記述できます。

FFFF:FFFF::FFFF

また、末尾の32ビットがIPv4アドレスの場合、その部分のみIPv4形式で記述することがあります。
例えば、以下のように末尾をIPv4形式で記述できます。

0:0:0:0:0:0:131.107.41.17

ユニキャストアドレス

ユニキャストアドレスとは、1つのノードを識別するためのアドレスです。
ユニキャストアドレスはネットワークプレフィックスとインタフェースIDの2つの部分からなります。前半の64ビットがネットワークプレフィックスで、後半の64ビットがインタフェースIDです。
ネットワークプレフィックスはサブネットの識別に使用されます。
また、インタフェースIDはサブネット内でのノードの識別に使用されます。インタフェースIDには、MACアドレスから生成する値を使用することが多いです。

エニイキャストアドレス

エニイキャストアドレスは、同時に複数のノードに割り当てられるアドレスです。
エニイキャストアドレス宛のパケットは、割り当てられたノードのうち最寄りのノードにのみ届けられます。

マルチキャストアドレス

マルチキャストアドレスは、同時に複数のノードに割り当てられるアドレスです。
マルチキャストアドレス宛のパケットは、割り当てられたすべてのノードに届けられます。

リンクローカルアドレス

リンクローカルアドレスは、同一サブネット内でのみ使用できるアドレスです。リンクローカルアドレスを持つパケットは、別のサブネットに転送できません。
「fe80::」で始まるアドレスが、リンクローカルアドレスです。

未指定アドレス

未指定アドレスは、ノードにまだアドレスが割り当てられていないことを意味するアドレスです。
「0:0:0:0:0:0:0:0」や「0::0」、「::」が未指定アドレスです。

ループバックアドレス

ループバックアドレスは、自分自身を意味するアドレスです。
「0:0:0:0:0:0:0:1」や「0::1」、「::」がループバックアドレスです。

IPv4射影アドレス

IPv4射影アドレスとは、IPv4しか使用できないノードに対し割り当てられるアドレスです。
「0:0:0:0:0:ffff:」の後にIPv4アドレスが続けたアドレスが、IPv4射影アドレスです。
例えば、IPv4アドレス「131.107.41.17」に対応するIPv4射影アドレスは以下のようになります。

0:0:0:0:0:ffff:131.107.41.17

IPv4互換アドレス

IPv4互換アドレスとは、IPv6ノード同士がIPv4ネットワークを経由して通信する場合に使用するアドレスです。
「0:0:0:0:0:0:」の後にIPv4アドレスを続けたアドレスが、IPv4互換アドレスです。
例えば、IPv4アドレス「131.107.41.17」に対応するIPv4互換アドレスは以下のようになります。

0:0:0:0:0:0:131.107.41.17