符号化のアルゴリズム
符号化のアルゴリズムを大きく分けると、波形符号化と分析合成符号化の2つになります。
分析合成符号化
分析合成符号化は、特定のデータパターンの中から元データに近いものを選択する方式です。
データ量が小さくなりますが、復元時の品質が劣っています。携帯電話など、伝送路の帯域が狭い場合に利用されます。
以下、分析合成符号化のアルゴリズムの例です。
- CELP
PCM(Pulse Code Modulation)
<<利点>>
- 元データの復元性が高いです。
<<欠点>>
- 元データの品質が高い場合や伝送路の帯域が狭い場合には注意が必要です。
ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation: 適応差分PCM)
量子化ビットの差分を符号に割り当てるとともに、信号の性質に合わせて量子化ビット数を変化させるアルゴリズムです。
<<利点>>
- PCMに比べ、データ量を削減できます。
<<欠点>>
- 量子化ビット数の変化時に、音声に違和感が生じることがります。
CELP(Code Excited Linear Prediction)
データベースに登録したパターンから元データに近いものを選択するアルゴリズムです。
携帯電話などで利用されています。
<<利点>>
- データ量が非常に小さくなります。
<<欠点>>
- 元データの復元精度が低いです。
- パターン抽出処理にCPUパワーが必要です。